里山野菜

辛温解表類しんおんげひょうるい

辛温解表類(しんおんげひょうるい)とは、主に風邪のひき始めなどに食材の「温性・辛味」が持つ発汗の作用により、体表の病原体を駆逐するのこと。

辛温解表類の食材一覧

適応症状

晩秋から冬、早春にかけての季節は、「風・寒・湿・暑・火・燥」などの邪気のうち、主に「風邪・寒邪」の作用によって、「発熱・寒気・鼻水・鼻づまり・頭痛・肩こり・のどの痛み・体の痛み」などの症状が現れやすくなりますが、これは体の表面に邪気が停滞しているような状態です。体の表面に邪気が停滞している状態とは、具体的には皮膚や筋肉といった表層に近い部分に、自然界から侵入した邪気がとどまり、「かぜ」の初期症状を引き起こしている病症を指します。このとき、病気は発生して間もないことから、邪気は体の奥までは侵入していないことが多いのが特徴です。

処方・効果

このような症状があるときに辛温解表類の食材を摂取すると、多くは体表を巡って、発汗作用を起こします。これによって邪気を皮膚から発散させて取り除くことができ、本格的なかぜの発症を予防することができるのです。体を温める作用があるので、冷え症の改善にもよいとされます。また「止咳・平喘・除湿・止痛・利尿」作用があるので、咳や喘息、喉がすっきりしない症状、リウマチやむくみ、尿の出が悪い症状に処方しても効果的です。

関連する食薬に辛涼解表類がありますが、晩春から夏・秋にかけての風邪の症状に用いられ、辛温解表類とは区別されます。

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